■こどもの歯の健康
虫歯って、どうしておきるんだろうか?
歯並びがわるんだけど・・。
「虫歯の一番の治療は予防である」といわれます。
下の図は虫歯の話を聞く時や、歯医者さんなどでも目にされると思います
が、口の中のphを現した図です。口の中は、物を食べると酸性になり,
口の中が中性である5.7以下になると、脱灰といって歯が溶け出すので
す。
図の青い線は、0.1%の砂糖水、緑の線は5%の砂糖水を含んだ時の
口の中のphの変化です。何もしない状態だと5%の砂糖水を口に含んだ
方が、酸性である時間が長いのは明らかです。虫歯予防で大切にしたい
のは、いかにこの酸性の時間を少なくするか・・という事です。
しかし、図を見ていただいても解るように、口の中は何もしない状態で
も、酸性からもとの状態に戻ります。それはどうしてか?といいますと、口
の中の自浄作用が働くからです。口の中を綺麗にしているもの・・・それは
唾液です。
そこで、唾液が多く分泌されるように楽しく食事をしたり、よく噛んで食事を
する事が大切になってきます。噛むことは、顎の発達や集中力を高めた
り、消化にもいいです。そして噛む回数が少ないと歯の裏側に食べカスが
残りやすく、虫歯になりやすくなります。また、口の中の自浄作用を助ける
ものとしてハミガキがあります。ハミガキは家族で一緒にすることで、習慣
にもなりますし、磨き方を覚えることもできます。
反対に、口の中を長い間酸性のままにしてしまう行為としては、ダラダラ
食べや寝る前の飲食があげられます。
ダラダラ食べは、口の中が自浄作用で酸性からもとの状態に戻る前に、
また食べてしまうため、酸性の状態がつづいてしまうことになります。寝る
前の飲食では、睡眠時は唾液の分泌が起きている時の1/20〜1/30に
なり、自浄作用がとても低くなるので控えた方がいいです。そして、炭酸飲
料やスッキリした飲み物(Vc入り飲料)も意外と酸性の強いものが多いの
で飲みすぎには注意をした方がいいです。また、喫煙は、けむりを吸うと
唾液の質を落としてしまい2倍虫歯になりやすくなるのでなるべく子どもか
ら離れて吸われることをお勧めします。
こどもの歯は5年間の間で成熟していきます。つまり生まれてから5年の
間(歯の成分がつくられている間)虫歯がなかったこどもは、大きくなって
からも虫歯になりにくい歯になります。(虫歯を治しても、何年かたつと又
虫歯になってしまうのは、以前虫歯だった場所から、再び虫歯になるため
なのです。)
こどもの虫歯予防のためにも、早期発見早期予防のために歯科で定期的
に診察をうけたり、フッ素製剤のハミガキ剤で、ハミガキをする事もいいそ
うです。また、おとなの側は少し配慮して食生活の習慣を変えるだけでも
改善されることもあります。
虫歯は治療でなく予防でケアしていきたいものですね。
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